扁平上皮がん
扁平上皮がんは喫煙との関連の深いがんで、非喫煙者は あまり 罹らないがんです。
圧倒的に男性に多く、肺がんの約20%を占めます。肺門(肺の心臓に近い部分で、比較的太い気管支の部分)型肺がんの
代表的なものですが、肺野(肺の末梢の部分)に発生することも多く、扁平上皮がんの60%は末梢発生です。
がんが発生したその場所で発育する性格が比較的強く、転移の足が遅く、完全に切除できると治癒の可能性が高いがんです。
その発生は、重層扁平上皮あるいは扁平上皮化生した上皮の基底細胞から始まります。この基底細胞が悪性化し、異型性、
多形成を増し、上皮下結合組織中で増殖します。増殖は、胞巣構造を呈し、胞巣中心部は角質の形成を認めます。これを癌真珠と言います。
扁平上皮癌の細胞の配列は 辺縁より中心に向かって求心性に玉ねぎの割面の様な配列を示し、基質結合織は癌巣の周囲に存在します。
癌巣の辺縁の癌細胞は基底細胞様で、中心に向かうに連れて扁平化し、細胞内角化や角化がみられます。
或いは、細胞間橋(がん細胞とがん細胞の間に縄はしごのような構造をして接合している状態)といった特徴をそなえている場合に
診断されます。
組織学的には、癌細胞の角質形成程度により、角質形成が多い場合を高分化型扁平上皮癌、角質形成がない場合を低分化型扁平上皮癌と言います。
高分化型扁平上皮癌は、細胞は角化性重層扁平上皮の性状をよく示し、実質胞巣の中央部に同じ円層状の癌真珠の形成が明らかです。
低分化型扁平上皮癌は、異型性の強い紡錘形及び多角形の細胞の増殖からなり棘細胞や角化細胞の性状を示すものは乏しいです。
レントゲンの特徴は、「肺門(肺野も)、閉塞性肺炎、notch サイン、空洞形成、逆S 字サイン、無気肺」です。
症状は 早期から咳、痰、血痰などの症状が出現しやすいものです。
尚、扁平上皮癌では癌巣の中心部に壊死を認めることがあり、これが気管支を通して排出されると空洞を形成します。
又、末梢に発生した扁平上皮癌では、癌巣の中に既存の細気管支腔あるいは肺胞腔が残っていることがあります。
肺がんのトップに戻る