がん細胞の出来方と排除 及び最近の発生に関するニュース

 

人間は オギャーと生まれると 毎日 5千個のがん細胞が発生すると言われています。

そして 人間の体は 約60兆の細胞で構成されています。細胞は 分裂 増殖を繰り返し、臓器となり、組織となって 人体を構成しています。

正常な細胞は 遺伝子の指令によってコントロールされているので、臓器 組織の形成が完了した段階で細胞の分裂は停止します。

役目を果たした細胞は 自ら分裂機能を失ったり、アポトーシスと言われる細胞死(自ら死を選ぶ)をするように、遺伝子は 設計されています。

即ち、指なら5本に分かれた段階で 細胞の分裂、増殖はストップします。細胞が分裂 増殖し続けたとしたら、指は 6本、7本と永遠に増えて

手は 本来の目的では使えなくなってしまうでしょう。

又、人間には 免疫細胞と呼ばれる、生体にとって有害な物質を排除する役目を持ったものがあります。免疫細胞の種類には

マクロファージ、ナチュラルキラー細胞、B細胞 T細胞があります。これらの免疫細胞は、毒物、病原体に対して それぞれの方法で

浸入物を見分ける抗体を生産したり、異物を撃退したりする働きを持っています。これらの免疫細胞は 互いに情報ネットワークを構成していて

浸入物を確認すると 他の細胞に指示を出し 効率的に攻撃する仕組みを作り上げます。

ガンは 死に損なった細胞が増殖し 腫瘍となったものです。

人間の若いうちは この免疫システムがしっかり働きますので がん細胞を排除しているわけです。しかし、老いるにしたがって この働きが弱まり

いわゆるガンを発症させてしまいます。若くても 強いストレスを継続的に抱えている人は 免疫細胞の働きを弱めます。

 

尚、最近のニュースでは 以下のようなものがあります。

「がん細胞を生み出す元と考えられている「がん幹細胞」の存在を裏付ける複数の研究成果が2012年8/2日付の英科学誌ネイチャーなどに掲載された。

 ガンは従来、遺伝子に異常が生じて正常な細胞から変化したガン細胞が増殖すると考えられていた。だが近年、さまざまな組織に分化したり

自己複製したりする能力を持つ幹細胞のようなガンの幹細胞が少数存在し、これがもとになって ガン細胞を生み出しているとの説が注目を

集めている。

 がん幹細胞は放射線や抗がん剤が効きにくいと考えられている。既に白血病などで発見が報告されているが、今回の成果は広く存在を示す

新たな証拠と言える」と。                                                    2012/08/02 02:00 【共同通信】


がん治療のトップに戻る